オークション

さあ、今回はちょっと難易度が高くなるかもしれません。

あなたも興味があるのではないでしょうか?

オークションで絵を買う。

正確には「落札」ですね。

競り形式で、入札して、作品を落札します。

ヤフオク!などネットオークションもありますが、今回はリアルのオークションのお話です。

オークションまでの流れ

まず、ネットなどで調べてお近くで開催されるオークションの会員となります。

開催日時の大体1ヶ月前などに次回開催のオークション出品作品の一覧がカタログで届きます。

そのカタログを見ながら、よさそうな作品を選びます。

良さそうであれば、過去の落札価格を調べます。

そのオークション会社によって違いますが、会員用にインターネット上で見れる場合も多いと思います。

カタログにもスタート価格などの記載があると思います。

そこで事前にいくらぐらいまでなら出してもいいという予算を決めておきます

開催日の前に作品の下見ができる場合も多いと思います。

広い会場内にオークション出品される作品が展示されています。

そこでカタログの写真ではわからないような作品の細かい状態などもチェックしておくと安心です。

オークション当日の進行はとても速くドンドン進んでしまうので、入札の際にじっくり作品を見るなんてことはとてもできません。

オークション当日の流れ

そして当日、オークション会場に入り、番号の書かれたパドルを受け取り、席につきます。

あなたのパドルには「123」と記載されています。

時間になると前の壇上に進行するオークショニアがオークションを進行していきます。

次はあなたのお目当ての作品です。

オークショニア

ロットナンバー○番 ○○(作家名)『△△(作品名)』 20万円から

の声がかかり、オークションスタート。

あなたあなた

あなたは、その場に座ったままパドルを前のオークショニア(進行役)に見えるように上(挙)げるだけです。

パドルを上げたのがあなた1人しかいなければ

オークショニア

20万円 他にいらっしゃいませんか?

などと言われ、オークショニアは会場を見渡し、他にいなければ

オークショニア

123番(あなたのパドル番号) 20万円で落札

「コン」とオークショニアがハンマーを叩き、終了します。

最低落札価格が22万円などと設定されている場合は、そこまで「出せますか」みたいなことを言われる場合もあります。

競り合う場合

もし、欲しい人があなただけではなかった場合は、こうなります。

オークショニア

ロットナンバー○番 ○○(作家名)『△△(作品名)』 20万円から

の声がかかり、オークションスタート。

あなたあなた

あなたがパドルを上げます。

前の人前の人

あなたの前の方に座っている方がパドルを上げました。

オークショニア

前方の方(かた)、21万円

あなたあなた

あなたはまだそんな値段ではびくともしません。パドルを上げ続けます。

オークショニアはあなたを見て

オークショニア

後方の方、22万円

前の人前の人

前方の方がパドルを下げました。諦めたようです。

オークショニア

22万円、他にいらっしゃいませんか?

左の人左の人

あなたの左の方からパドルが上がります。

オークショニアは腕であたらしい入札者の方を指し示し

オークショニア

そちらの方、23万円

あなたあなた

あなたはひるみません。パドルを上げ続けます。

オークショニアはあなたを見ながら

オークショニア

こちらの方、24万円

左の人左の人

左の入札者のパドルが下がります。

オークショニアはそちらを確認し

オークショニア

24万円、他にいらっしゃいませんか?

会場内、誰もパドルを上げません。

オークショニア

123番(あなたのパドル番号) 24万円で落札

「コン」とオークショニアがハンマーを叩き、終了します。

落札おめでとうございます。

あなたはお目当ての作品を落札できたので、そのまま会場の受付へ行きます。

そこでパドルを返却し、商品を梱包してもらい、落札額の24万円を支払って会場を後にします。

もう作品はあなたのものです。

オークションについて

オークションでは入札もできますが、出品もできます。

お持ちの作品を相場に照らし合わせて、希望の価格を設定してオークション会社に預けます。

落札されれば出品手数料を差し引いた落札額が入金されます。

オークションは定期的に開催されるので、コレクターなどのたくさんの絵が欲しい方におすすめの方法です。

画廊やギャラリーで買うよりも、安く買える場合も多いでしょう。

ただ出品されるものしか買えないので、買うタイミングは選べません

掘り出し物を狙う感じの場合には最適でしょうか。

また、最初は結構緊張するかもしれません

一瞬の判断で決まるので、あらかじめここまではお金を出す、それ以上は出さないという線引きをしっかりしておいた方がいいです。

オークションでの私の失敗談

私は絵画の仕入れの仕事をしている時に、オークションにも何度も参加し、数々落札してきました。

それだけ場数を踏めば、失敗などもあまりありませんが、一回大失敗したことがあります。

そのお話。

オークションを進行する際に、オークショニアの隣で係りの人が白い手袋をはめてそのロットナンバーの作品を会場内でよく見えるように運んできます。

ただ、その際に全部の作品ではありません。

大きな作品などは、持ち運ぶのが大変なので、その際は作品はでてきません。

入札者は手元にカタログを持っているので、それを見れば作品が何なのか分るので特に進行上問題もないわけです。

オークショニア

ロットナンバー○番 ○○(作家名)『△△(作品名)』 30万円から

とオークショニアがアナウンス。

前に作品が運ばれていないので、私は手元のカタログをみながら、

わたしわたし

あれ、この現代アートの作家、有名なのにあまり人気ないな

ととっさに判断した私はパドルを上げ、落札。

私は複数落札しているので、当日には落札した作品を受け取らず、後日に会社へ作品が運ばれてきます。

そして運ばれた作品を見てびっくり。

なんと私の落札した作品は高さ2メートル位の巨大な絵画作品で、ビルのエレベーターにもギリギリ入ったというものでした。

もちろんサイズはカタログに記載があるので、よく確かめて落札しましょう。

まあこれは、たくさん落札しなければならない状況なので起こりうるミスという感じかもしれません。

その巨大な作品は、しばらくすると無事売れたのでホッ胸をなでおろしたのをよく覚えています。

なにせオフィスの一角に2メートルの巨大な作品が置かれていたのですから。