原始時代から人は絵を描いてきました。
写真のような壁画ですね。
当然、そんな時代でもこの絵は「いいね!」なんてシェアされて、「あそこの洞窟の絵がいいよ」なんて口コミで広がったのかもしれません。
されなかったかもしれません。
想像です、はい。
夕暮れどきの風景を眺めて、しみじみともの思いにふけったりもします。
視覚によって感情が動くのですね。
絵を見ることは、悟りを開くこと!?
美術館に行って、ある絵を前にして、感動することがあります。
あなたもありますでしょう?
美術において類縁の精神が合一するほど世にも神聖なものはない。その会するやたちまちにして芸術愛好者は自己を超越する。彼は存在すると同時に存在しない。
「存在すると同時に存在しない」んです。
絵を前にして。
仏教の「色即是空、空即是色」です。
もはや「悟り」の境地でしょう、おそらく。
20世紀のアメリカの画家、アンドリュー・ワイエスの展覧会でも、あの緻密に描写された絵の前で、このように感動しました。
なぜ、人は絵で感動するのか?
そもそも絵というのは、キャンバスの布や紙に絵具(色とりどりの顔料と定着させる接着剤)が塗られたものです。
キャンバスと絵具。
モノ、物質です。
その物質を見て、感動して、「悟り」の境地まで達してしまうんです。